黒田はかりんとうしか食べられない。
かりんとうは、未だに認知度は低く、好んで食べる人はいない…
黒田はかりんとうの成り立ちをみんなに知ってほしかった…
週末のお菓子屋を黒糖が歩く
ご自慢の鍵尻尾のような形を丁寧に威風堂々と
その姿から糖は忌み嫌われていた
熱で溶けるその体めがけて石を投げられた
孤独には慣れていた むしろ望んでいた
誰かを思いやることなんてわずらわしくて
そんな糖を抱き上げる若いかりんとうで
こんばんは 素敵なおチビさん 僕らよく似てる
かりんとうもがいて必死で溶け出して
孤独という名の逃げ道を
走った走った生まれて初めての
優しさがおいしさがまだ信じられなくて
どれだけ逃げたって変わり者はついてきた
Oh Yeah Oh


それから糖はかりんとうと二度目の夏を過ごす
かりんとうは友達に名前をやった黒き味 This taste is good!!
彼の体の周りはほとんど黒ずくめ
黒糖も初めての友達にくっついて甘えたがある日
照りつける日差しに溶け出す名付け親
最後の手紙を書くと彼はこういった
走って走って こいつを届けてくれ
夢を見て飛び出した僕の完成を待つ職人へ
黒砂糖など売れない
がそれでもあんたは俺だけ食べた
それゆえあんたは黒色になった
手紙はたしかに受け取った
雪の降る山道を黒糖が走る
今はなき親友との約束をその腰に携えて
「見ろよ悪魔の味だ。」石を投げる子供
なんとでも呼ぶがいいさ俺には消えない名前があるから
This taste is good!!
美味しい味と呼んでくれた
おいしさと温もりを全て詰め込んで呼んでくれた
忌み嫌われた俺にも意味があるとするならば
この日のために生まれてきたんだろ どこまでも走るよ
それはたどり着いた親友の故郷に
職人の店まであと数キロだ
走った転んだすでに満身創痍だ
立ちあがる間もなく襲い来る日差しの悪天候
負けるな俺はThis taste is good!!溶けきれそうなボディーを
引きずりなお走った見つけたこの店だ
レシピを読んだ職人はもう動かない糖を材料においしいお菓子作ってやった
黒いかりんとう作ってやった
全部歌い終わると
黒田は満足気に帰っていった。

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