東京にもあたったんだ

越鳥 南枝(エット ミナエ)は近頃じゃあ実家のある東京を離れ香川の讃岐にて饂飩屋を開いていたそうだ。南枝の店は讃岐の中でも五本の指に入るくらい美味しいことで名前も饂飩も売れていた。お店の名前は単純に苗字を取って
『越鳥饂飩(エットウドン)』
だったそうだ。
南枝(ミナエ)はその日もお昼時に雪崩込んで来るお客に美味しい饂飩を提供していたんだ。そしたらあるお客が妙な事を喋ってたから、イケナイとは分かりつつも盗み聞きしてしまった。
『大リーグの…あの…マリネーズだったっか!?あそこによ、イチローって日本の人の選手がいんだろうよぉ。』
『いや、課長。多分マリナーズっすよ、それ。』
『あぁ…知ってる知ってる!!この際チーム名は何でもいいんだ…。』
『それでイチローが最近どうにかしたんですか!?』
『銅に化したって、んな訳ャねえだろーよ。あのイチローがCuなんて言っちゃいねえよ、オレぁ。』
『も~…。課長、ボクそんな事言ってないっすからぁ~!!』
『僕、そんな小鳥出ない、巣から…??』
『…。でイチローは…?』
『そうそう。話を逸らさないでくれたまえよ、迄伊クン。それでだね、イチローが来シーズンは契約が切れるらしいんだ、マリネッツとな。そんで日本のプロからもオファーもねえんだな、イチローともあろう奴が。』
『(…絶対どっかで聞き違えた情報だ……)』
『そんなモンだから日本のイチローファンが…あの…司法・丸々・行政の丸々の機関があるだろ!?』
『…国会議事堂ですか?』
『そう!それだ!その国会議事堂でイチロー復活の署名運動が流行ってるとか!』
『…そっすね。』


国会議事堂かぁ…、東京住んでたけど行ったことないなぁ…。そんなことを考えた南枝だった。そして急に実家に帰ってみたいと思いだした。誰もみな同じなのだ。遠く離れていても、故郷は忘れ難い。越鳥 南枝もまた、東京が懐かしくなり、ついつい饂飩屋を休めて帰省した。
純粋に疑問なのだけど、彼女みたいに東京が実家の人が、地方から実家に行くことは帰省って言うの!?
んで、東京の実家に帰った南枝。越鳥家の人はみな里心(使い方あってんのか!?)が根強くあって、よく帰省(あってんのか!?)していた。南枝が帰った日も母親の越鳥 乕(エット タケ)〔旧姓:小林 乕〕を始めとする越鳥ファミリーが勢揃いだった。
そして、実家でしばらくのんびりしたのち、南枝は国会議事堂へ足を運んだ。イチロー復活の署名運動を見てみたかった。
南枝が国会議事堂に着いた時、ちょうど署名運動のメンバーも揃ったようで街頭で呼び掛けを始めたところだった。そのキャンペーンのタイトルを叫び、イチローの復活を嘆願していた。
『みなさん!!あの彼をもう1回だけでも、球場へ!!
もっかいイチロー!!
国会議事堂!!』
どうぞよろしく。

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