ときには手段が先で,目的が後から付いてくることもある

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2018年,僕の英語学習の「目的」はもともとなくて,後付けされたもの.

見切り発車の英語学習.目的のための手段じゃなかった

僕は2018年の5月15日に突如として英語を勉強したくなって,その翌日16日には70万円もする英会話教室のGabaに入会して勉強を開始した.しかも「突如として英語を勉強したくなった」のには,特にこれと言った目的があるわけでもなく,ただ本当に単純に「勉強したくなった」というだけだった.気紛れでするには高すぎる買い物だよね笑.

もともとこの高額な買い物を,何かの役に立てたいとか,具体的なことは何一つ考えてなかった.「現在の仕事で必要だから勉強する」でもないし,「勉強してTOEICを受験したい」でもないし,「習った英語を使って海外旅行をしたい」というわけでもない.本当にただ「勉強してみたい」だけだった.

そんな見切り発車の英語学習だったけど,結果的にはそれが何に着地するべきなのか,その目的地が見えてきた.それは「オーストラリアで1年間ワーキングホリデーをする!」ということ.当初は英語学習に目的がなかったけど,今は何のために英語を勉強しているのか胸を張って人に説明できます.後付だけどね笑.

ワーホリに行きたくなった直接のきっかけ

ワーホリに行きたくなった理由はたぶんいくつかあるんだと思うけど,決定打になったのは10月8日に見た大前研一氏の動画だった.本当に閃いた日が10月8日だったかどうか記録が定かじゃないんだよね…YouTubeの視聴記録ってもっと正確に残らないもんかね!

件の講演

この動画を見たのは複数の間接的な記録から判断するに,2018年10月8日だったんじゃないかと思う.例えば,僕はこの動画を見た翌日に知り合いとこの動画の内容について話したんだけど,その会話の中で「あれ,じゃあ俺がオーストラリアに行ってみるのはどうだろう?」と思い付いたことは覚えてるんだよね.これも「間接的な記録」の1つ.

大前さんは講演で何を言っていた?

僕に響いた大事な箇所 (29:29以降と,31:09以降) を引用しよう.

テーマの1つである「繁栄」というものを見ると,意外に自由でリベラルなところに繁栄が移っています.(…) 自由でリベラルな国ってどこかというと,カナダとオーストラリアです.

「大前研一」新世代の為の 世界と日本 新たな繁栄を求めて人気トレンドまとめ! – YouTube

このあとカナダの説明を挟んで,オーストラリアの話をするのは34:48以降の部分.ここもせっかくだから引用しましょう.

オーストラリア.ここも中国人を中心としてどんどんと受け入れて,クイーンズランド州の南半分だけで25万人の中国人が来ています.オーストラリアっていうのは白豪主義の頃はもうけったいな草臥れた国でしたけど,今は途上国のような様相を見してます.

「大前研一」新世代の為の 世界と日本 新たな繁栄を求めて人気トレンドまとめ! – YouTube
クイーンズランドはここね

中国人が来て不動産買い始めますと,大体値段3倍に上がります.シドニーハーバーに面したところも,豪邸なんてのはみんな3倍になっています.私もゴールドコーストに家があるんですけど,「早く中国人来い!」と.もう中国ウエルカムですよね.まだ彼らはそこまで来てないんですけど,今でも買い付けツアーっていうのでみんなで来て,私のところの周りなんかも,みんなマイクロバスから降りて写真を撮っています.「もうちょっとだ!頑張れ!」と思ってますけど笑.

自由でリベラルなところが繁栄していると.オーストラリア.それからカナダ.

「大前研一」新世代の為の 世界と日本 新たな繁栄を求めて人気トレンドまとめ! – YouTube

「繁栄」というキーワードで語るには,あまりにも経済の限定的な側面 (不動産価格) だけに注目した説明ではある.でもこの話が僕に刺さったということは事実.これを聞いて,「そうか!ワーホリするならオーストラリアだ!」と思ったんだよね.

そもそも,なぜワーホリ?

「行くならオーストラリアか,カナダか?」という話の前に,「ワーキングホリデーに行くことを,なぜ決めたのか?」という話があると思う.でも残念ながら,僕はそれについて覚えてない.「これ!」という決定的なきっかけは特に無いんだと思う.

決定的なきっかけがないとしても,「ワーホリに行く」という選択肢が何らかの形でアンテナに薄く軽く引っ掛かってはいたんだろうね.上に載せた大前さんの動画を見る前には,おそらく「ワーホリに行くならカナダ」というイメージを強く持ってた気がするし.例えばこんな動画を見たからかも知れないね.

留学のプロモーション

他にも僕の友達の内で2人もカナダに (語学留学かな?) 行ってたし,「留学はカナダ.ワーホリはカナダ」という先入観があったのかも知れない.でもカナダって寒そうだし (実際は知らないけど…) ,ワーホリでカナダはどうなのかなぁって思ってた気がする.

そんな状態で,大前さんの動画を見たから「そうか!ワーホリの行き先はカナダだけじゃないのか!オーストラリアでも良いのか!じゃあオーストラリアにワーホリしに行きたい!」と思ったんだと思う.今思えば僕の友達のうちで1人はオーストラリアにワーホリしてたし,1人はニュージーランドに行ってたことを,「俺はオーストラリアに行くぞ!」と決めてから思い出した笑.

思索の軌跡を辿ってみると

もちろん平等に考えれば,ワーホリの行き先ってカナダでもオーストラリアでもなくてよくて,フランスでもアメリカでもロシアでも良いんだと思う (日本国がその国と仲良しで,ワーホリVISAを出してくれる国ならどこでも良いんだよね?).でも僕は「せっかく行くならこんな条件」というのを考えてた.

  • 英語が公用語の国
  • 移民や移住に寛容な国
  • 寒くない国 (上の2つに比べると重要度は低いけど…)

この条件を考えたとき,まずフランスやロシアは言語の点で除外になる.次に,英語が公用語の国はたくさんあると思うけど,移民や移住に寛容 (らしいというイメージを僕が持っている国) は,カナダだけだった.アメリカはトランプ政権でなんか排外的だし (語るほど詳しく知らないですが…) ,イギリスもBrexitで揉めてそうだし (何より寒そうだし).

なぜオーストラリアだったか

そして実にくだらない最後の条件「寒くない国」が問題だったんだと思う.この条件を追加することによって「僕の知ってる国データベース」から上記3条件に該当する国が0件になってしまって,「じゃあワーホリで行きたい国は無いね」という気になっていた.別に「ワーホリ訪問国の3条件」といった感じでここまで明確に言語化はしてなかったけど,深層心理の働きはこうなってたんじゃなかろうかという推測です.

行動の目的を,行動自身がもたらす機序

そこへ来て大前研一さんが「カナダとオーストラリアは自由でリベラルで,経済的に発展してきているよ」という話をしたもんだから,僕としては閃いちゃったんだよね.なぜなら「僕の知ってる国データベース」が更新されて,上記3条件で国を検索すると1件ヒットするようになったから!

プログラムに喩えると,この3条件に該当する国の検索処理はずっと走ってて,ヒットすると自分にプッシュ通知するように仕込まれてたんだろうね.この動画を見た瞬間に閃いたのはそういうこと.動画を見てしばらくあとで「そういえばオーストラリアもいけんじゃね…?」ってなったわけじゃなく,あの動画を見た瞬間に「3条件に該当する国がヒットしたよ!」っていうプッシュ通知が来た感じだった.

まとめ + 少し飛躍した教訓: 目的はときに後からやってくる

まとめると,僕は英語を目的もなく勉強していた.しかも独学じゃなくて,70万円もする高級な英会話教室に通ってました.目的もなく.でも,英語の勉強を始めたことによって,僕の「ワーホリ訪問国検索処理」がずっと回り続けてたのかも知れないね.だからこそ,大前さんの発言にピンときたんだと思う.

しかも「ワーホリに行こう」と一旦決めさえすれば,「じゃあこの英語テストを受けよう」とか「資金の計画を立てよう」とか,いろいろとしたいことが増えていくから楽しい.まずは先に行動があって,目的は後から決める.

ちょっと飛躍して,この話の「教訓」みたいなものを書いて終わろうと思う.この話の教訓は,「事前に目的がなくても行動を始めてみることは良いことだ」というものだと思う.なぜなら,特に目的なく始めた行動によって無意識の思考が働いて,それまではピンと来なかったような新しい情報にピンと来るときがあるかも知れないから.立派な「目的」なんか無くても,どんどん行動していこう!

はじめしゃちょーに注目!

「とにかく行動あるのみ」というのは2016年のYouTube Rewindみたいで,とても共感できる.それについてはブログ記事も書いたし,動画を見たければこれを見てよ.

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