現代版『里見八犬伝』下の下の下巻
意識がしっかり戻ってきてない永蘭は夢を見た。
黒装束の男が話しかけてくる。
「お前の足がなくなり、お前の能力はなくなった。」
「は?!勝手にこんな戦いに巻き込んでおいて、今度は能力が使えないだと?ふざけるのもいい加減にしろ!」
「今にお主にもわかる。この戦いの意味が…。」
「…は?!知るかよ。何人も仲間が死んだんだぞ?」
「お主の怒りももっともだが、堪えてくれ。ここでやめたら、死んだ仲間が救われない。」
「なんでこんな戦いに巻き込んだんだ!」
「それは今は言えん。」
「じゃあ、何しに来やがった!」
「お主に新たな能力を授けるため。」
なに?!
「これらから選べ!
1、爪を回転させて飛ばす能力
2、足の爪先が白鳥に変わる能力
3、ミミズを絶対服従の兵隊に変える能力
さぁ、どれを選ぶ?」
「うーん、じゃあ…。」
「言っておくが、ここで選ばなかった能力は次に出てくる敵が使うことになっている。」
「え?なにそのそのルール?」
「ブッブー!時間切れだ!3番だからな。」
「えー!?」
またまた変な能力が身についた。
「お主はそろそろ目覚める。仲間がお主を治療してくれた。」
目覚めると、周りに心配して永蘭を囲んでいる仲間たちがいる。
男3が永蘭を背負ってダンジョン5の半分くらいを進んでいたようだ。
見るとみんな怪我を負っている。
永蘭が気絶している間に敵が攻めてきたらしい。
マカコの治療回数はあと1回が限度で、男3のフルートは折れている。
そこに爪先が白鳥の敵がやってきた…
ヤツから逃げるためにメンバーは永蘭を守りながら逃げてきた。
永蘭の新能力は強いとは思えない。
逃げ続けることにする。
逃げて走っている途中、ミミズが永蘭の周りに増え始めた。一匹また一匹と数え切れないほどになった!
目の前にいた10匹ほどのミミズに攻撃の指示を出すと敵に向かっていった。
見事にやられた。
「アン、ドゥ、クラァ!アン、ドゥ、アン、ドゥ、アン、ドゥ、クラァ!」
10匹のミミズは見るも無残に消えていった。
残っている数え切れないほどのミミズ全部に攻撃命令を出す。
すると、なんか固まって大きくなるではないか!
「アン、ドゥ、クラァ!」
多少穴が開くものの、合体ミミズの勢いは全く衰えない。
「ジョーダンじゃないわよーん!」
ミミズが覆い被さり、相手を倒した。
永蘭が近寄ると、まだ息がある。
永蘭は敵からミミズを剥がす。
敵「あぁ、これがライバルとの友情ってやつね!あちし、カンゲキ!」
永蘭「とどめだ!」
敵「ぐぇっ!」
倒した。メンバーは先へ進む。