【Inkscape】パワーストロークでイラストを描こう【アイコン】

最終更新日

人に依頼されるのは面白い.

イラストの依頼を受けた話

僕は人から依頼されて絵を描いたことが何回かある.覚えてるので言うと,大学3年生のときに友達に依頼された.その友達は牛角かどこかでアルバイトをしていて,新商品のポップの作成を店長に任されたらしい.でも彼は特に絵に自信があるわけじゃないし,絵を書くのも別に好きじゃないんだと思う.そんなわけでポップの絵を描くのを依頼されたのが一つ.

その時はスンドゥブの絵を描いたかな.美味しそうなのが描けたと思うんだけど,その絵は彼のバイト先の店で採用されなかったらしい笑.別のバイトメンバーが描いてきた絵のほうが良かったみたいで,採用されたのはそっちだったとか.不服!笑

もうひとつ例を出そう.もうひとつも大学の友人からの依頼.彼は授業で「音に関する考察を絵で表現しなさい」という課題を与えられたらしい.何じゃそりゃって感じの笑える課題だけど,それを俺に依頼した.彼もまた特に絵を描くのが好きなわけじゃないし,俺が絵を描くのが好きなのを知ってる.だから俺に絵の課題を依頼したんだね.

音は時間の賜物である

その時は砂時計の上にグランドピアノが置いてある不思議な絵を描いた.「音楽は音の羅列で,音は空気の疎密波.そして疎密波の横軸は時間.音と時間は切っても切れない関係だ...」とか考えながら描きました.彼をそれを提出したのかな笑.知らないや.

今度の依頼は難解だ!笑

で,今回の依頼主は弟でした.弟のブログのアイコンをデザインしてくれと言われたのです.もう少し正確には,ブログに載せる「著者紹介」の自分自身のアイコンとして使用するみたい.彼からの依頼はなかなか具体的で,かつ突飛なものだった.

「トリケラトプスが本の中から飛び出してるような絵を描いて!」
「もしくはトリケラトプスが障子を破って顔を出してるような絵を描いて!」

依頼の要件

彼のブログの主題は本のレビュー.書評を書いて載せるのが彼のブログ.だから「本」はきっとキーワード.だから前者の要望が的確だよね,「本から飛び出してる」ってのは書評ブログの絵として相応しいね.

もうひとつのモチーフがトリケラトプスってのが難しい.トリケラトプスなんて描いたことない!なぜ書評のブログにトリケラトプスなのか聞いてみたら,「単に俺が好きだから」だそうです.まぁ角が3本もあって強そうだし,あの派手な襟巻きも個性的でカッコイイよね.かと言ってトリケラトプスと本を使えってのはなかなか難しいテーマだな...

アイコンの基本「組み合わせ」

結構すぐにいいアイデアを思い付いた.というのも,俺は以前から「アイコンを作るなら2つのモチーフを組み合わせろ!」ということを言っている.だからすぐに弟に提案した.「本の上にトリケラトプスが乗ってるんでも十分に独創的な絵は生まれると思うよ.でもそれだと絵に2要素が含まれるから,ぱっと見て単純な絵ではないよ.ぱっと見て単純明快で分かりやすく,その上独創的な絵を作るなら”足し合わせ”じゃなくて”組み合わせ”がいいと思うよ!」

トリケラトプスのトリケラトプスらしさを演出するためには,鋭いクチバシ,3本の角,大きな襟巻き,これらの要素が不可欠.これらがないと,絵として「これはトリケラトプスなのか?」という疑問を産んでしまう.かと言って「本」の成分を外せない.それを外したらただのトリケラトプスだ,それなら世界中で人気のモチーフだから,似たようなイラストがいくらでもある.俺のアイコンデザイン論で言えば,「トリケラトプス」と「本」を融合させることで簡潔に,かつ独創的な絵が完成するはずなんだけど...

たくさん書いた下書き

下書きを幾つか描いたら閃いた.「そうか!トリケラトプスの大きな”襟巻き”と,本の”表紙”はどちらも広い面積を持つ要素として類似性がある!これを取っ掛かりに融合させよう!」という訳で描いた下書きが上の画像.まぁこの閃きに至るまでの過程も含まれてるけどね.特に右下あたりの3つが最後に描いた下書き.もうこの頃になると,俺なりのトリケラトプスの描き方が確立して,結構バランスとかが上手くなってるんじゃないかと自負笑.

初めてのパワーストローク

これをInkscapeで清書して完成させたのがこちら.今回は初めて「パワーストローク」の機能を使いました.この機能の存在を知ってはいたんだけど,使い方が分からなくてね...ストロークノットの追加の仕方が分からず,「3点じゃ足りないよ!」とずっと思ってました.公式のWikiを読んで使ってみても上手く行かないしね...困った経験があるから敬遠してたんだけど,今回は「イラスト」なので,線の質感が重要でしょ.だから気合を入れて改めて挑戦してみたのです.

緑の正板と、赤の副版

何のことはない,ただの読み間違いのせいで上手く使えてなかった.まったく,俺は何を読んでたんだ!自分にガックリ笑.ストロークノットを追加するには「ストロークノットの上でCtrl+click」だったのね....俺ずっと「ストロークのパスの上でCtrl+click」だと思ってた...出来ないわけだわ.みなさんもちゃんと日本語読もうね!

てな訳で,初めてパワーストロークを使って描いた.どんな風にやるといいのかは全くの手探りで,これから自分なりの強弱の個性を模索していきたい!とりあえず知ってる基本としては,「線の太さを曲率に比例させるといい感じ」と何かで読んだことがあるので,今回は「曲がってる箇所ほど太く!直線部分を細く!」という基本方針のみです.これからもっと個性的に使いこなしていきたいね!

ところで,この画像は冒頭にも申し上げたとおり,僕の弟のブログで使用されるために作成されました.肝心(?)の弟のブログも見てみてね.

立体構造が確認できる紙の模型も作った (2017/08/27)

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。