【オデッセイ】火星でジャガイモは採れないと思う

火星,21世紀の惑星.
tempa

火星で生き延びろ!オデッセイ!

2016年2月,映画『オデッセイ』が上映されてる.マット・デイモン主演のSF映画.彼を含む火星探査チームは,探査ミッションの最中に大きな嵐に巻き込まれる(火星の地表面では頻繁に嵐が起こってるのは科学的な事実.あんなに強いのかどうかは知らないけど).彼を除くチームメンバーは無事に地表面から脱出したが,彼だけが火星表面に取り残された.何もない火星で,彼はいかにして生き抜くのか…という話.
僕は「惑星科学」という学問を専攻していて,修士の研究テーマは「火星の気候」だったので凄く火星のファンなのです.だからこの映画が上映されると知ったときは,即座に「火星か!見なきゃ!」という強い義務感を感じたものです.見て損はなかった.凄く面白かった.
一つ疑問なのは,彼が自分のうんこを肥料にじゃがいもを育てる場面.多くの場面がSFっぽく科学っぽく描写されてるがゆえに,少し違和感を感じた.うんこだけじゃ植物は育たなくない?

地球の生き物のことわり

よくある生態系ピラミッドってあるでしょ.肉食生物はピラミッドの上の方(相対的な個体数が少ない)に位置し,草食生物はその下(相対数は中くらい),さらにその下に植物がいて,一番下に分解者がいる.これがよくある説明ですよね.「分解者」,「生産者」,「消費者」って3つに分けることもあるかな?
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火星には生物がいません.少なくとも2016年現在で,火星の生物は見つかったことがありません.生物がいないってことは,人間サイズの動物がいないのもそうだけど,目にも見えない菌の1匹さえ全く存在しないってこと.広大な無菌室なわけです(とは言え火星表面は風が強いので,砂埃がすごいです).
そんな中で,うんこを土に撒いても肥料にならないんじゃないかと思った.うんこの中の有機物を無機物に分解してくれる「分解者」がいないから,「生産者」である植物も育たないんじゃないのって思う.そこんところはどうなんでしょう?うんこの中に分解者って含まれてるわけ?

まとめめいたもの

地球上の生物は互いに依存しあって生きてる.それを意識しようとしまいと,望もうと望むまいと.火星にはもちろん生物がいないから,生き抜くのは映画みたいに簡単じゃないと思う.まぁ映画でもそんなに簡単そうには見えなかったけどね.
と,文句言ってますけど映画は面白かったよね.好きです火星!
あと冒頭の画像は映画とは全く無関係です!最近自分で作った画像で,オデッセイとは全然関係ない.なんかSFっぽく仕上がっててキレイだから,せっかくだしブログに載せちゃえっていうそれだけの物です!笑

3件のフィードバック

  1. 原作だとワトニーは研究用に地球の土を持ってきていて、それに含まれるバクテリアを増やす為に人糞を利用しました。映画では詳しく描写されていませんが、エアロック事故の後で畑を再開できなくなった理由はバクテリアが全滅したからと説明的なセリフがあります。

  2. なるほど。原作ではちゃんとした説明があるんですね!
    映画でも説明があったのは完全に見落としましたね…
    「そういえば人糞使っても肥やしにならないのでは?」と思ったのは見終わってからだったので

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