蒲生邸事件

15年前、1996年に出版された宮部みゆきの長編小説『蒲生邸事件』を読んだ。先週の水曜から移動時間と寝る前の時間を使って、今日今読み終わった。
かなり面白い。スリリングで、少しホラーで、読後は胸いっぱいになる。ちょっと目が潤む。悲しくて寂しくて、だけど嬉しくて可笑しい、入り混じった主人公の気持ち。
感情が『込み上げる』ってのは比喩じゃないんだなって思う。今もう胸がいっぱいで、喉の奥に何かを感じるよ。
オススメです。
宮部みゆきの小説は『楽園』と『小暮冩眞館』も読んだことある。楽園は読んだの高3だからちょっと忘れたけど、小暮冩眞館は、蒲生邸事件と同じく読後は胸いっぱいになるよ。
そして、今気付いた法則。
蒲生邸事件も、千と千尋の神隠しも、他にも何かあると思う。どこか別世界に行ってドラマを経て、最後にその世界と別れて元の世界に戻る。これって名作の常套手段なんだな。
別に元の世界がいけないわけじゃないし、戻っちゃって残念だ、嫌だ。って思うわけじゃない。でも、その別世界で築いたドラマや友情や愛情との別れが寂しくて、ちょっと感傷したりして。(←愛情ってのは恋愛感情に限らないよ。恋愛以外でも他人を好きになるでしょ?愛着っていうと少し違うけど近いかな)
そんで、千と千尋の神隠しで言うところの髪留めのゴムみたいな、別世界の名残みたいのがあれば、感傷を引き立ててくれて尚良い読後感を演出してくれるね。
とか分析すると冷めちゃうからやめて、しばらくこの気分に浸ろうかね。

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