難しい話2

創作というものについて.以前僕は「ナカムラケンターと豚のプリンス」というタイトルの短い動画を製作しました.NiVEっていうフリーのソフトを使って,二つの動画を切り貼りしてね.一つは背景の雲の素材として,「積乱雲成長中」

もう一つは稲妻の素材として,「落雷が家に直撃瞬間映像 Part1」

これらを上手に切って貼って,独自にハリーポッター風のデザインロゴ「ナカムラケンター」を自分で描いて,動画に合成する,という作業を経て完成したのがこの動画,「ナカムラケンターと豚のプリンス」

その他,雷鳴の音素材が2種類,ハリポタのメインテーマ曲,あとマイナーながら水中であぶくがはじける音みたいな音素材も使ってます.でも材料は以上かな.
でさ.この材料を一覧すると,俺が独自に創作したものはたったの1個,「ナカムラケンター」のロゴの絵だけ.そのほかのものは全部借り物というか,盗品というか.なんというか,この動画作品における,俺の創作の占める割合って,単純に材料だけを見るとすごく少ないように見える.
ナカムラケンター小
でも,これが俺の創作に数えるに値しないかと言われたら,俺は「ノー」だと思う.つまり,これは立派な,れっきとした俺の創作品であると思う.その理由を説明するためには,「何をもって創作とするか」,創作品たる要件を考えるといい気がする.
結論から言うと,創作たる要件は「発想が独自であること」だと思う.つまり,「現存する何かを利用するのは構わない,でも利用して君にしか作れない作品を作れ」ということ.今回のことで言えば,「ハリーポッター風ロゴを,カタカナで描く!」という点が独自性だと思う.
俺はカタカナでロゴを描くのが好き.それはいつもこのブログに載せてるように,ターミネーターのロゴだったりHomeStylePlainのカタカナアレンジだったり,カタカナロゴをデザインするのが好きで,それは俺の創作の一つの個性.
スターミネーター02
俺が勝手に拝借して動画素材に使った元々の動画はYouTubeに載ってるわけで,言ってしまえばある意味,世界中の人間が俺と同じことをすることが原理的には可能だよね.つまり,動画をダウンロードして,切り貼り加工して,さっきみたいな動画を製作することができるわけだよね.やろうと思うかどうかは別としてね.
でもさ.単純に合成したんじゃなくて,稲妻については部分を切り出して使ってるし,積乱雲も部分を切り出してる上に色味まで変更してる.つまりこれはもう「材料を調理して,全く新しい別のモノ」に昇華してると思うんだ.歌手のミュージックビデオをまるまる違法コピーして落とすのとは少し違う.
しかも,そんなことは誰もやってない.世界中見ても俺しかやってない.さらに単純に切り貼りしただけじゃなくて,おそらく俺にしか思いつかなさそうな「英字ロゴをカタカナでパロディーする!」という発想さえも含んでる.むしろ,この動画の肝は,このカタカナロゴを見せることにあって,ここさえ独自ならば演出は飾りでしかないともいえるね.この飾りとしての借り物は,俺の発想をよりよく見せるための手助けをしてくれてるけど,メインディッシュではないのよ.
つまり.この動画作品は完全に「発想が独自である」と言えるよね.だからこれは作品としてしっかりと成立してる,と言えると思うんだ.同じことはHomeStylePlainのカタカナアレンジでも言えて,「カタカナアレンジ」という点が俺の独自性だから,デザインが似てるのは当然,パクリと言えばそうだけど,創作と呼ぶに値するよね.ターミネーターもそう.もともとのロゴは存在して,それを参考に描いたけど,カタカナアレンジという独自性を持っているから創作と呼ぶに値する.3315955301_64a7676883ターミネーター02
創作と呼ぶに値する.作品として成立している.これが重要.これさえクリアしていれば,借り物していてもいい気がするんだよね.ターミネータの公式ロゴを借りたり,HomeStylePlainのデザインの発想を借りたり,雲素材として借りたり.どうだろう.もうちょっと疲れたからこれ以上書かないけど,歌手のミュージックビデオのまるまるダウンロードとはちょっと違うと思うってことでした.
でも.やっぱりあんまり推奨されることでもないかもね.ただ単に空をカメラで撮っただけの映像だけど,著作権というものが生じてる以上はね.むずかしいなぁ

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