【HARD THINGS】実践的な経営書として!半生記の物語として!

CEOの心得.

半生記として,実践的な経営書として,とても楽しく,ためになる

HARD THINGSを読んだ.これは凄いね.僕は著者のベン・ホロウィッツさんを,この本を読むまでは知らなかったけど,彼の関係した製品はよく知ってる.NetscapeのMosaicでしょ,初期のブラウザだ.感心したのが次の文章:「モザイクは簡単にいえばインターネットに対するグラフィカルなユーザーインターフェースだ」.今時のパソコン・スマホのインターネットユーザは,この文章の意味を理解できなさそうだよね笑.
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内容はそれほど難しくないから,半生記と経営書の融合としてとても読みやすいと思った.経験に基づいた実践的な内容は,経営者でない僕にとっても面白い.チームマネジメントに関するノウハウなんて,何度でも読み返してしっかり身に着けたいくらいだね.面白い本だった.

【重要】後書きを先に読もう!

まずこの本はアメリカの起業家の話です.前書きと後書きを先に読むことを勧める.前書きはYahoo!ジャパンの小澤さんの言葉.この本はこんな本ですよ~ということが書かれてる.『CEOが事業を進める上で「どうすれば成功できるか?」を書いた本は多い.でもこの本は「失敗した時にどうすれば持ち直せるか?」を書いた稀有な本だ』というような内容.これを読んでおくと,この本を読むにあたっての気合が湧いてくるね.
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後書きは訳者の注意書き.特に気を付けて読むべきなのは日米の労働慣行と企業統治における取締役会の役割についての解説だ.数点の日米の違いを記述してあって,これらを先に知っておけばより話題をスリリングに,リアルに読み取ることができたと思う.前書きは前に書いてあるから良いけど,後書きは後に書いてあるから読後に目を通した.それじゃ役に立たないよ.先に読めばよかったなぁ.笑
ちなみに後書きは例えば,シリコンバレーでは特に,同一企業に数年間も勤務し続けることは稀なため,正しい解雇の仕方に関する話題がこの本の中心的話題の1つになっていること.またアメリカの取締役会はいつでもCEOを解雇できる権限を持つので,それによってCEOは成績に敏感になること.などなどについて言及してるよ.

困難に全力で立ち向かい,楽しむこと

この本では「スタートアップで働くとはどういうことなのか」を書いてる.僕はスタートアップで働くことは活動的で刺激的で生産的で,自分の能力開発にも社会に与えるインパクトの点でも,素晴らしい体験になるだろうと思ってる.この本の著者のベン・ホロウィッツさんは起業家で,ITの黎明期から会社を運営していた人らしい.
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スタートアップでは速度が重要だ.仕事の速度を加速するためには,1日あたりの生産性も重要だけど,1日あたりの労働量も重要になってくる.スタートアップは,本人たちが努力の過程を楽しんでいるという理由もあって,長時間労働になりがちかもしれない.ホロウィッツさんの例でも,実際にそうなっていたみたい.

21世紀版,凡人の生存戦略

僕はそれもいいと思う.一方で,現在の日本の現状を見ると,1社だけにフルコミットして,1つのことに懸けて全力を注ぐのは危険だとも思う.これからの時代は複数の収入源を確保して,勤め先からも給料をもらい,副業でも稼ぎ,個人事業でも少額を稼ぐ.そういった感じになっていくものだと思う.
スタートアップで全力コミットするのは,起業した本人にとっては最適な方法だ.ベンチャーキャピタルからお金も投資してもらってるし,ちゃんと成功しなきゃいけない.でも一従業員としては,それにも必要十分に付き合いつつ,一方で自分は自分の生存戦略を立てなきゃいけない.このバランス感覚が難しいけど,これからの21世紀の働き方になっていくと思う.
安定を取るためには危険を犯さないといけない.これは逆説的だけど,非常に合理的な考え方.無菌室にいれば風邪を引かないかもしれない.でも今後の人生で一切無菌室から出ない,なんてことは無いでしょう.そうしたらバイキンがいるかもしれない場所で,免疫を鍛えることのほうが長期的には健康のためだ.
かなり本の趣旨から離れたな…笑.こういう内容の本ではないです.

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