貴弘Loveすとーりー。~キザの究極のカタチ~

ここは眠らない街、新宿歌舞伎町。貴弘(28歳・刑事)は夜中の2時にも関わらず、明かりの消えないこの街を歩いていた。一軒のお触りパブを目指して。
『ここか……』
目に痛い程の明るさを放つ看板を見上げて貴弘は呟き、中へ入った。
やたらとテンションの高いウェイターに案内されるままに席に着き、女の子を待つ。
『いらっしゃいませぇ』
けばけばしい女がやって来た。下半身はほとんど丸見えだ。
『ご指名ありがとうございます………貴弘!』
女の表情に焦りが浮かぶ。
『久しぶりだね。妹子(まいこ)』
『何しに来たの!?』
『君を救いに来たんだ。さぁ行こう』
実はこの二人、2年前まで長崎の佐世保で同棲していたのだ。しかし、妹子は突然疾走し失踪した。
『私はここを離れるわけにはいかない……』
『どうして!』
『私はこの街で汚れきってしまったの!』
『君は汚れてなんていない!』
『私はあなたが思っているほどキレイな女じゃないわ』
『え?』
『私は……この街に来て、お酒はもちろん、タバコも吸うようになったは。』
『それぐらい誰だって…』
『それだけじゃないわ。ゲームで負けそうになったらリセットボタンも押すし、人も平気ではねる様になったわ。それと……ウォシュレットのビデっていうのも初めて使ったわ……これでも私を汚れてないって言える?』
正に非道。
『君がそんなことになっていたなんて……じゃあ仕方ないな』
『小野妹子、君を逮捕する』
『え?私が何をしたって言うの?』
『ちゃんと逮捕状もある』
そう言われて妹子は貴弘がテーブルの上に置いた1枚の紙を手に取った。


『いくら逮捕状があったって私はやってな…………逮捕状じゃない……………婚姻届…………貴弘……これって……?』
『小野妹子(まいこ)、君の罪は恋の“銃刀法違反及び業務上過失障害”に当たる。よって執行猶予2年・懲役15年の実刑判決を言い渡す』
『貴弘……いぇ……裁判長……懲役15年では刑が軽すぎます。私は被告人に無期懲役を求刑します』
『よかろう』
『私はやってない。それでも。』
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