一苦労屋さん問題

昔々、あるところにK村という小さな村があったよ。その村はウウゴ将軍がお城を構える城下から、ずいぶん離れた場所にあったのでした。
離れて位置しようともここはウウゴ将軍の領内。毎年決まった時期には村の者がウウゴ将軍の下へ参って、献上品を運ぶのがこの村の決まりなのだ。
ここ数年は、その名誉ある仕事をシバコヤが請け負っていました。毎年、遠いお城まで少なくとも10kgはある荷物を運ばなくてはならない!!大変な仕事だ。
K村にはリアカーが無い。なぜだろう??毎年少なくとも10kgはある荷物をお城に運ぶことは決まりきっているのに??
それなのにK村に、運搬に便利なリアカーが無いのには何か秘密がありそうだ。炎色反応とかに。
いい忘れたが、K村は毎年1円玉を鋳造してウウゴ将軍に献上している。1円玉を少なくとも1万枚、1万円分の1円玉を作ることがこの村の役割なのだ。
K村ではアルミニウムがよく採れるのでしょう(′∀`)
1円玉は1枚で1g。K村には鋳造した1円玉が不良品でないかを確かめるための天秤が1つだけあります。それで鋳造後に1枚ずつ重さを計って記録してます。
1円玉を1万枚持てば1万g、つまり10kgになる。おもいおもい。
1年かけて鋳造した1円玉が1万枚ではウウゴ将軍も
「ふぅ( ´_ゝ`)」
って言っちゃうから、だいたい毎年1万枚よりも多く鋳造して献上するんだけど。
今年はアルミの新しい採掘場所が見つかったから、採れるアルミの量が激増!!おかげで1万枚どころか、19,683枚も鋳造できちゃいました.。゚+.(・∀・)゚+.゚
ノルマの1万枚と比べても約2倍!!こりゃあウウゴ将軍様もさぞかしほめてくれるだろう!!
とか考えながら、今年こそは!!献上の使者シバコヤは意気揚々と出かけるはずでした。
例年「ノルマの1万枚より5%しか増量できてないよ!!」
とか言って、この時期はあせるんですね。
だから例年はラストスパートで鋳造しまくって、献上の期限ぎりぎりにウウゴ将軍のところへ差し上げてたんでした。
だから毎年お城に着くとシバコヤはウウゴ将軍に
「今年は鋳造のペースが悪くて、ノルマの1万枚の鋳造すら一苦労でして…」
って言い訳してたんだよね。
そのせいでウウゴ将軍からは
「おぅ、K村の者か。今年もずいぶんとワシを待たせたな( ̄ー ̄)
また何か一苦労でもあったのかな??笑」
と冷やかされてました。
シバコヤが毎年のように献上品を運ぶにあたっての一苦労をウウゴ将軍に語るものだから、ウウゴ将軍もシバコヤのことを覚えてしまって、
ついには、いつもシバコヤが「一苦労」の話をすることから、「頑張り屋さん」とか「寂しがり屋さん」みたいに、「一苦労屋さん」とあだ名までつけられちゃった!!
まぁでも、そんな下々の者まで記憶するような優しい人格者が我らの将軍でよかったね、とK村のものはいつも言っていました。優しくって、それでいて賢いときてるから、上に立つものとしてはこの上ない存在です。
さて(`・ω・´)!!
でも今年は大丈夫!!納期に余裕を持ってお城に参上できるぜ!!
ってシバコヤは思った。
ところが!!
ここで緊急事態発生!!
鋳造した19,683枚の1円玉のうち、1枚だけ2gになってることが判明したのです!!
鋳造ごとに製品の記録をつけているK村では、そんなミスは発見できたはずなのに!!
記録によれば今年鋳造した1円玉は19,683枚で、そのなかに1枚だけ不良品の1円玉、2gの1円玉ができてしまったことが記録にはありました。
ということは今年の献上品は袋の重さを差し引くと、19,682gのはず。不良品の1枚だけは献上できないからね。
ところが天秤と分銅で重さを計ると19,684g!!鋳造した19,683枚のうちの1枚が2gになってしまったから!!
さぁ大変!!献上品の袋をドバッと開けて、どれが不良品の2g1円玉なのかを、不良品検査用の天秤で調べました。
でも2万枚弱もある1円玉のなかから1枚の不良品を見つける作業は大変で、結局それを見つけたころには献上の納期間近!!
「なんたって天秤が1つしかないもんですから…」
お城に着いたシバコヤはウウゴ将軍に申し上げました。
「本当は納期には余裕を持って参上する予定でしたが、その不良品を見つけるのに一苦労で…」
ウウゴ将軍は大笑いです。
「まぁよいだろう。納期には、ギリギリではあるにせよ、一応間に合ってはいるからな。」
「K村の”一苦労屋さん”よ。今回だけはまことに一苦労であったな。」
「しかしのぅ、一苦労屋さんよ。
『19,683枚の1円玉の中から、他とは重さの異なる1枚を探すのであれば、天秤をたったの9回使えば十分なのじゃ。』
一苦労屋さんよ。どうすればよいかわかるか??ワシはわかるぞ??」
シバコヤはこの話をK村へ帰って、村の者にも伝えました。しかし、誰一人として、
『19,683枚の1円玉の中から、他とは重さの異なる1枚を探すのであれば、天秤をたったの9回使えば十分』
の意味、その方法が分かりませんでした。
そして、やっぱりウウゴ将軍は賢いのだなぁ、とみな感心し、これを「一苦労屋さん問題」として代々語り継いだそうな。
【追記!】
一苦労屋さん問題、再論も、併せてどうぞ!

一苦労屋さん問題” への2件のフィードバック

追加

  1. あんまり明確な言葉遣いじゃないけど、きっとその解き方が正解だとおもうぞ(-ω-)b

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