「両論併記」論

両論併記が必ず中立とは限らない.
seesaw

両論併記の罠

「ここはダメだけど,ここはいい」型の「貶し-褒め」構文 (という呼び方も僕が今作ったものだけど) って,割と「中立的」に見える罠があると思う.でも実際には中立的ではないこともあると思う.
話を超拡大して言っちゃうと,両論併記が常に正義とは限らない.NHKとかは「偏向報道をしない」という大義名分のもとに,ときどき無理筋な両論併記 (報道なら両論報道か?) をしてることがあると思う.でも悪いことには悪いと言うべきだし,いいことにはいいと言うべきであって,常に両論に言及することはない (と,僕は思います).

両論併記が望ましい例/望ましくない例

非科学的で実際に健康への被害もある悪質なデマってたくさんある.例えば放射線被害とか子宮頸がんワクチンとかアトピー治療とかに関する,いかがわしい「真実」とかさ.こういうものには,はっきりとNOを突きつけなければならない.こういうものに両論 (科学とエセ科学) を併記することは,嘘を拡散してしまうという意味で害しかない (と,僕は思います).
もちろん一方的に決めつけることができない話題もある.「憲法9条を変えるべきか否か」みたいな.報道がこういう話題に触れる場合には,両論併記が非常に有効なのは間違いない.すべての両論併記がダメなわけではない.こうした話題では両論併記が中立性を担保するメリットがあるね.

トピックごとに併記の必要性を検討するべき

しかし明らかに間違っていることの肩を持っちゃいけないわけだ.そうした場合には両論を併記してはいけないんだね.一方が正しくて,他方が間違っていることをはっきりさせなければならない.「両論併記は常に中立的で正義だ」というのは幻想で,それが悪に加担することになる場合もあるから気をつけないといけないね.

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