英数国の平均偏差値39から国立大に受かる3つの指針

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これは,2009年3月22日,大学1年生の僕が「合格者体験記」として出身高校に寄稿した大学受験のエッセイ.よく読んだけど全体として主張したいことが読み取れなかったので,新たに3つの見出しを振って「英数国の平均偏差値39から 国立大に受かる3つの指針」として論点を整理した.高2模試で3教科の平均偏差値 39 という事実が面白いので絵も描いて追加した😂

第1節 第3項「「熱中する」ということは…」,第2節 第2項「受験より大切なものもあると…」,第3節 第2項「もう一つ、英作文では…」の3つは直前の項と区別されていなかったけど,論旨を反映して改段落した.

  1. 熱中を知るウサギとなり加速を実現せよ
  2. 折々で関心が移るとも,9月以降は受験に専心せよ
  3. 最短の目標達成には先駆者の知恵を借りよ

熱中を知るウサギとなり加速を実現せよ

「兎と亀」という寓話がある。走りの速い兎に歩みの遅さを馬鹿にされた亀が、その兎に山の麓まで競走をしようと挑む話である。ここからの連想で、人間には兎型と亀型がある。このことは東大受験を題材としたある漫画にも言及があるのだが、努力を短期集中的に爆発させる方が兎型、マラソンのように長期的スパンで継続した努力をするものが亀型だ。

私は正真正銘の典型的な兎型であった。高校受験後に継続的な努力の一切を怠ったため、1、2年次での成績は下降の一途を辿った。高校入学当初に執り行われた受験学力測定テストの結果は英数国全ての科目で学力到達レベル「I(最高評価)」を取り、更に数学においては全受験者317人中9位という好成績が、2年次の6月の模試では偏差値が英数国で40、43、34、平均39にまで落ちた。因みに私の高校の偏差値は男子で69、女子で68である。私は学力で言えば、著しく低いレベルまで堕落したのだった。

高2模試の結果が思わしくなかった

私の母校の主な年間行事は運動会と文化祭であると私は考えている。運動会で大きな活躍を見せることのなかった私は、文化祭の映画製作では脚本の役目を任された。受験を1年後に控えていることを理由に積極的に参加することを放棄した生徒もいたかもしれない。私は偶然映画製作に興味を持っていたため大いに熱中したが、それが受験にも好影響をもたらしたと感じている。

「熱中する」ということは非常に力を有し、自身の想定を遥かに超越した素晴らしい結果を生むことがしばしばあるのだ。後輩たちには、残された高校生活で限りある良い思い出作りの機会を、受験勉強のために犠牲にすべきではないことを言いたい。文化祭は最大限を超えて楽しもう。それは「熱中する」ということを知るためでもあるのだ。「熱中」を経験した人間は努力の正しいやり方を知っているから、知らない人よりも圧倒的に強い。

折々で関心が移るとも,9月以降は受験に専心せよ

受験に対する心構えが整い、ようやく本格的な受験勉強に取り組んだのは9月の中旬からだった。「本格的」という単語の定義もそもそも怪しいが、「本格的な受験勉強」というのもよく言われる言葉であるがゆえに意味が曖昧になっている。ここでは「努力すべき目標は志望大学合格」という意味だ。一例として、運動会を頑張るとか文化祭を楽しむとかは「努力すべき目標」であるから、そのためには時間も割く。しかしカラオケに行って気分転換をするという「気分転換」は、努力すべき目標ではないのでしない。人それぞれ基準は異なるだろうが、この区別を明確に自分の中に持つと良いだろう。現役で国立大学に合格しないなら、私立大学に通うのも浪人するのも含めて、高卒後の学業に関する費用は全額両親の立替え扱いとし、就職して給料を稼いでから返済しろと言われていた私は、徹底的に現役合格にこだわった。

受験より大切なものもあると考える人に無理強いしたりはしないが、現役合格を目指すなら文化祭以降の時期はここで言う「本格的な受験勉強」を始めるべきだ。私がそうであったように、先の分類で兎型に区別される人は特に、走り始めればたちまち学力の向上を実感し、加速度的に努力できるようになる。9月の中旬から2月の中旬までの5ヶ月間を長いと考えるか短いと考えるかは個人差であろうが、その間努力し続けられるなら合格は近い。

最短の目標達成には先駆者の知恵を借りよ

最後に受験の技術的な助言をいくつか載せよう。まず、第一志望校の赤本は10月末から解き始めると良い。それ以前は文化祭などで多忙を極めるが、多くの人は10月からは目指すものが大学受験ただ一つに定まるだろう。まだまだ受験学力に遠く及ばないとしても第一志望の大学の赤本を解くことで自分が成長すべきハードルの高さを測ることができる。それを知れば安全校の受験で失敗もしない。

もう一つ、英作文では単語 nice が非常に万能で使いやすい。「陽気な彼は…」「あのお洒落な喫茶店で…」での陽気・お洒落など知っているようで知らないポジティブな意味合いの形容詞の英訳は大抵の場合、単語 nice で解決できる。是非応用してその有用さを実感してみてほしい。

因みに兎と亀が競走した距離は両者の肉体構造を加味して計算すると 280 m 33 cm だそうな。

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