たんぽぽの憂鬱

蒲 公英(カマ キミヒデ)は意外と横着なヤツで、彼女である吉間 琵芽(ヨシマ ヒメ)の家が家具屋で繁盛して裕福だと知ってからは、
いつも驕っていたデート代は割り勘になり、
贈るプレゼントは安物なのに貰うプレゼントはいつも高級品を欲しいとチラ付かせたり、
金欠なんよ-って言って、金借りたり、金借りたり、金借りたり、金借りたり、金借りたり、………、
♪かした金返せよ!!、にも応じず…
ちょっとしたガムなどは買ってもらったり、
…ちょっとしたコンドームは恥ずかしいので買ってもらったり……、
終いにはデート代は完全に琵芽持ちにさせたり、とゆーダメっぷりだった。
完全にヒモだった。
『キミくんさぁ、最近お金にすごくルーズじゃない!?』
痺れを切らした琵芽が言った。キミくんとは公英のことだ。
『そぉんなこと…、全っっ然ねぇってぇ。』ヘラヘラ
受け流す公英。これが後に決定打となる。
公英の誕生日の少し前のデートにて…
『あぁー!!オレ誕生日近いなー!?』
『キミくん、プレゼント何がいい??』
『んー?何でもいーよー。』
『そっか!!じゃあ琵芽選ぶから期待しててね!!』
『あっ!そういえばオレ、もう飽きてきたなぁこのバック……。
いやなんでもねぇよ?』
『……………。』
『何だよぉ?睨むなって…。要求したわけじゃあ…』『キミくん!!』
『!?』
『琵芽まえから言いたかったけど、最近キミくんお金にルーズ過ぎるよ。ヒモって言われるよ!?琵芽、ヒモとは付き合いたくないよ?』
琵芽はヒモじゃないとキッパリ言って欲しかった。それで公英が、はっとして以前のように戻れば最高なのだから。


しかし公英の答えは違った。
『なんだっ…。そんなことか…。いーじゃん琵芽ん家金いっぱいあんだろ!?ならよくね?ヒモは否定しねぇけどよ、もうちょっと付き合っ…』
『なんで!?ヒモでいいの!?否定してほしかったのに………。』
琵芽は涙を流した。
『しょーがねーさ。ヒモだろオレはどーせ?けど別れるかは関係な…』
『いやだっ!!触んないで!!もう終わりだよっ…。戻ろう二人とも。居るべき処へ。』
『何言ってんだよ…!?泣くなよ…ほれハンカチ。』
『やめて!!今まで琵芽の事金づるにしてたくせに、こんな時だけ優しくしないで!!
ヒモのくせに!!』
二人はこうして別れた。公英は琵芽を失ってやっと自分の行為の恥ずかしさに気付いた。しかし、もう遅かった。自分のダメさを反省した。琵芽のいない毎日はこうも憂鬱なのか。自分は取り返しの付かぬことをしたと。
その後は琵芽とはあまり顔を合わさなくなった。琵芽も公英も別れた後も友達だねというタイプじゃなかった。
公英は野球に専念した。仮にもキャプテン候補。名誉挽回に徹した。
しかし忘れられなかった。反省し、心を入れ換えた公英は、今なら琵芽と上手くやっていけるような気がしてならなかった。叶わぬ願いに思いを馳せる度、切なくなった。悔しくて堪らなかった。どうしてか目が潤ってしまう。
野球部の練習の帰り道、またそんな事を思い、目を潤ませていた。その時靴紐がほどけたのに気付かず、踏み付け、転んでしまった。
ただでさえ切ない帰り道に、独り道路に倒れた自分が悔しかった。そしてブルーな自分に拍車を掛けた靴紐に腹を立てた。そして逆上した公英は八つ当たりしたのだった。
『紐のくせに!!』
不毛で虚しい八つ当たりだった。

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