【何】面白さ

あぁ,むなしい.
面白いって何?
面白いとは何だろう.面白さについては,主に娯楽に携わる人間が長年考えてきたことでしょう.「新しい」ということが条件になる場合は多いね.同じものでも新鮮なら新鮮なほど面白さが大きい.でも古くたって面白いものはたくさんあって,だからこそ単に「新しい」というだけでは面白くはなりえない.それを体験する個人にとって「新しい」ということが重要で,「世界にとって新しい」という必要は必ずしも無いのかもしれないね.それもまた難しいな.
例えば「スプラトゥーンはなぜヒットしたか」みたいな記事がたくさんあるでしょ.そんで理論的に「あれはこうで,そうではそうで,ああだこうだ,ああでもないこうでもない,だから売れたんだ!」みたいなね.俺はこれって違うと思う.本当の「面白さ」は,理論的に説明ができないと思う.ドラゴンボールの面白さを文章にしてみると,すごくしょうもないのと同じで,スプラトゥーンの面白さも,文章でかけてる箇所は大したこと無い.
文章で書けない,本能的な喜びこそが「面白さ」.バックトゥザフューチャーの面白さを文章でいくらでも書けるけど,それが全てではないし,むしろほんの一部にしかならない.映画の面白さは文章に書けない.本当に面白い場所は,「あの,マーティが学校に行くところの,演奏してる自分をうまく避けながらビフの雑誌を取り返すところのややこしさとハラハラドキドキ感と言ったら,もう!筆舌に尽くしがたい!もう,あの興奮!」みたいな感じ.文章では表現できない.理論的に面白さを解説しても,全く面白さは伝わらないし,つまらなく感じる.面白さというものは脳みそが直接感じるものだから,理論でホイと説明できるものではないはずだ!
言いたいことは...
今,複数人で面白いものを作ろうということになってる.でも俺にしたら,今作ってるものは全然面白くない!なのに,メンバーの責任者は「いや,これはこれこれこういう理由で面白いものであって,それなりの人の心にヒットするものですよ」とか,説明しちゃうわけ!信じられない!
その人が俺に面白さを説明するなら,「いや,オマエ何言ってるの!ここがすごく面白いじゃないか!だってここがこうなってて,そのあとこうなるんだぞ!堪らんでしょ普通!」みたいに興奮気味に説明してくれたらまだ理解できたのに.そうしたら,ああきっとこの人は面白いと思ってるんだろうなぁって納得がいく.理論的に淡々と説明されても,「ああそう,それで?それのどこが面白いの?」って聞き返したくなる.「それで,あなたはこれを面白いと思ってるわけ?」って.
ううん,難しい.そして虚しい.