自作フリーフォントを新しい視点から斬ってみた

読みにくいフォントとディスレクシア

ディスレクシアという発達の個性がある
ディスレクシアは日本語だと失読症と言って、文字を読めなくなってしまう症状。失読症はある種の脳機能の障害なわけで、それがあることによって不利益も多い.

けど、それを乗り越えてというか、それを持った上で活躍してる人っていうのも多いらしい。『ジュラシックパーク』とか『E.T』とか作った映画監督のスティーブン・スピルバーグや、トム・クルーズも失読症らしい。トム・クルーズに対しては特に「失読症もあるのにすごいな」と僕は思う.

彼は台詞を徹底的に音読して覚えるらしい。台本を見て、文字を読んで、台詞を暗記することがトム・クルーズはできない。なぜなら失読症だから。なので最初は誰かに読んでもらって,それを徹底的に音読して台詞を覚えるらしいんだ。
僕の自作フォントの起源は『タイのデザインフォント』
失読症の人は文字が読めない。僕の自作フォントの特徴は「読みづらいグリフ」なんだけど、「これは失読症の再現に繋がっているんです」という説明はありかなとは思ってる。
もともとはいろいろな紆余曲折を経てあのフォントができた.「簡単なひらがなフォントがあったらいいな」と思ってたんだけど、そう思ってタイに旅行したら「デザインフォント」に出会った。「タイのデザインフォントと僕のアイデアを重ね合わせるとすげー面白いじゃん」と思い、タイのデザインフォントもすごく参考に取り入れて作ったりしたんだ。

タイの文字 (シャム文字とかタイ文字という) のデザインフォントはいいものなんだけど、課題意識とか「何かを解決しよう」とかっていうニュアンスは多分ないと思う。本当に単純に、面白い見た目の綺麗な見た目のフォントを作ってみたらああなったんだと思う。
自作フォントをディスレクシアの視点から斬る
僕の自作フォントも言っちゃえばそうなんだけど、それだと他人に自分のデザインを説明するにあたってはちょっと訴求力が弱い.だから、失読症とちょっと重ねてみようかなと思うわけです。ディスレクシアと読みづらいフォントっていう組み合わせは実は外国では事例があって、それによってデザインの正当性を主張してる事例があるんだよね。

だから僕の思い付き (読みにくい自作フォントを,ディスレクシアという視点から見てみる,という試み) は実は自分の思い付きじゃなくって、誰かが言ってたのを真似してるわけなんだ。でも真似したっていいよね。僕の自作フォントの良さとディスレクシアを重ねてみたいと思ってる。