テック各社が睨む「スマホの次」は?

たぶんイヤホン.

テック巨人のイヤホン

成熟しきったスマホ市場

2007年に初代の iPhone が登場して10数年が経過して,すでにスマホ市場は成熟しきったと言えると思う.Android は iOS からパクり,iOS も Andoid からパクってどちらも素晴らしいプラットフォームに成長した.その一方で「その次は何だろう?」という雰囲気が2019年現在にあるのは事実だと思う.

もちろん Apple や Google や Microsoft や Amazon が,こうした状況で手をこまねいているわけではない.音声インターフェースという新技術を余すことなく活用して,それぞれにホームアシスタントで「家のスマート化」を狙ってるよね.

各社のスマートスピーカー

もちろんスマートスピーカーは新しい家電製品のジャンルだし,革新的な発明ではある.でも持ち歩けないから「スマホの次」というニッチには入ってないね.スマホのように常に持ち歩けて,身につけられて (そう言えばウェアラブルという言葉もあった),ユーザーに絶えずサービスを提供し続けるようなデバイスが模索されてる.

なぜイヤホンが注目される?

最初にテック各社がウェアラブルとして試したのはスマートウォッチだった.でも音声入力をするデバイスとして腕時計はどこか不自然だよね.腕時計に話しかけるシチュエーションって今までは存在してなかったから.音声入力という素晴らしい技術を実現したけど,スマートウォッチではそれを活かしきれていなかった.

そのとき Apple は気付いた.「みんな電話するときはイヤホンに話しかけてるじゃん!」もともと Apple は iPod とかやってたし,一応 iPhone にもしょぼい (と僕は思う) イヤホンも同梱されてるから,Apple が最初にイヤホンの可能性に気付いたのは自然だったのかもしれない.それに Google と Microsoft が追従した形だと僕は思ってる.

「airpods 電話」の画像検索結果
イヤホンになら話しかけるじゃん!

別にこれまでもハンズフリー電話の装置というのはあったし,マイク内蔵イヤホンは技術的にすごく新しいわけじゃない.だからこそイヤホンに話しかけるのは,腕時計に話しかけるよりは圧倒的に自然で,ユーザーも受け入れやすい.たぶんこんな経緯で「ウェアラブルで,かつユーザーが音声入力するのを不自然に感じないデバイス」としてのイヤホンが再発見されたんだと思う.

スマホ連携が最も自然なデバイス

スマートウォッチの発明以前に腕時計を何か別の機器に接続して使うってことは,ほぼなかったと思う (てか皆無?).元々は接続が前提ではなかった道具だから,スマートウォッチの「スマホとの接続」は手間が増えた感が否めない.

一部のガジェットオタクは「手間じゃないよ!」と言うかもしれないし,もちろん接続はかなり簡単にできるように工夫されてはいる.でも例えほーーんの少しの手間しか増えてないとしても,少しでも手間が増えらなら面倒くさいと感じるし,これこそがウェアラブルコンピューティングはまだ大成功してない理由だと思う.

イヤホンはここが違う.イヤホンは機器との接続は元から前提だから,スマホとの連携が必要でも「手間だなぁ」とはユーザーは感じない.

「iPod  ads」の画像検索結果
むしろ接続してる感がカッコイイまであった

イヤホンを単体で使用することってありえなくて,Walkman でも iPod でも何でもいいけど,必ず音楽のデータが保存されてるデバイスと接続してたでしょ.これもウェアラブルデバイスとして都合がいい.スマホ連携が苦にならないってかなり重要.

そうなれば主要な機能 (音声解析,ネット接続,アシスタント機能,…) はスマホ側に任せることにして,イヤホンはただのUIとして機能できる.スマートウォッチは「話しかけづらい」という性質のせいで,狭ーい画面にせこいUIをシコシコ作ってたけど,「話しかけやすい」デバイスならこんなに自然にパーソナルアシスタントを提供できる!

デジタルウェルビーイングの補完

最近の Andoid と iOS は「スクリーンタイムを制限しましょう」「デジタルウェルビーイングを確保しましょう」と啓蒙する責任を負わされてる.「スマホに管理されるのではなく,自分がスマホを管理したい」とユーザーから求められてる.

Digital Wellbeing through technology | Google

でも実際は,テック企業はユーザーにハードウェア/ソフトウェアを使ってもらいたいと思ってるはず.スマホをカバンに仕舞って犬の散歩をしてるときでさえ,Apple や Google はあなたを逃したくない.

そこでイヤホンだ.イヤホンという “便利機器” を通して,ユーザーの「デジタルウェルビーイング」と「常時接続」を両立させることもできる.ユーザーが (少なくともスマホは) unpluged なときでも,デジタルコンテンツやサービスがユーザーにアクセスするためのある種の「裏口」がイヤホンなのだ.

これからの展開は?

今はまだテック各社が開発するイヤホンは「音楽を聞いてね」というごく最小限の機能しかセールスポイントにしてない.Microsoft の Surface Earbuds は PowerPoint のページ送りができるらしいけど笑.でもこれは2020年に少しずつ変わっていくと予想する.Google Pixel Buds の動画みたいに,どのイヤホンも「アシストしますからずっと付けててね!」というメッセージを次第に濃くしていくんじゃないかな.

アシストするぜ~~

これは僕の予想であり,そして実は期待でもある.僕はこんなウェアラブルなら欲しいんだよね.腕時計はすでにお気に入りのやつを持ってるから新しいのは必要ない.でもイヤホンならパーソナルアシスタントのデバイスとして最適だと思う.スマホの次に1人1台の規模で普及するスマートデバイスはイヤホンなのだ.

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