【Graphiko】最高クールなのに,質面倒臭いフォント!
カッコイイのにとてももったいない.
アルファベットならたった26字しかないし,記号を含めても100個要るか要らないかってところ.だからフォント作成に掛かるコストが圧倒的に低くて,それ故にフリーのフォントが溢れかえってる.
でも日本語はそうは行かない.ひらがなとカタカナだけで50音x2で既に100個は必ず必要.だけどひらがなとカタカナだけで成立する場面てのは少なくて,それと風味が揃ったアルファベットや記号が必要だし,何より文章を書くなら漢字が要る.特にCJKとまとめられるChinese, Japanese, Koreanは文字種が多くて,世界有数のフォント作成困難言語らしい.
中国語と韓国語についてはよく知らないからここでは語らないとして.日本語の場合,最低でもひらがなとカタカナがあれば最低限度の表現なら可能だよね.例えばロゴ作成とかさ.日本語の場合はそういう特化した「50音のみのフリーフォント」というものなら結構たくさんある.無数の文字種を実現しない代わりに,無料で制作したから使ってねと配布してしまうフォント.俺は(けちなので?)フリーフォントが大好きですけど,そういうフォントを楽しく使ってます.
最近見つけたフリーのフォントで最高にクールだと思ったのは「Graphiko(グラフィコ)」というフォント.俺の自作した「たばしけ」と言うフォントに似てるとも言えそうな,読めない日本語フォント.凄くデザイン性が高くてカッコイイ.カタカナは横画が特徴的で,アルファベットは縦画が特徴的.カタカナを90度回転させて,アルファベットにも似た縦画が特徴的なフォントを作成したというもの.ううむ,非常にコンセプトがクレバー.読めない系フォントマニアな僕も唸ります.
で,こんなイケてるフォントが無料なんだから使ってみない手はないよね.という訳でダウンロード,インストールして遊んでみた.そしたらアナタ!1バイトフォントじゃないの!以前にこのブログで紹介した「タンレイ(端麗)」と言うフリーのカタカナフォントもそうだったけど,フリーのカタカナフォントは1バイトで作る決まりでもあるんですかね...
1バイトフォントを知らない人のために(正確性を欠いて)簡単に説明すると,「TA」と順に打って「た」が打てるのが2バイトフォント(日本語は大抵そうです),「TA」と順に打って「かち」と出るのが1バイトフォントです(なぜ「か」と「ち」が出るのか,キーボードを眺めて確認してみてください).正確に言うと全然違ってて,僕の言葉で可能な限り正確に説明すると「”かな入力”の操作感を模倣するように,アルファベットの(Unicode的な)位置に,ひらがなのグリフを代入したフォント」とでもなるかなぁ.
「TA」と打ったら「た」が入力されるのがパソコン使用者としては自然な感覚だと思う.まさか”かな入力”使ってる人はいないよね...ローマ字入力してるよね...?おそらくデファクトスタンダードなローマ字入力利用者にとって分かりにくい1バイトフォントを作成して配布するメリットはあるのだろうか?製作者の意図が全然分からない...
「Graphiko」フォントをウンロードしてから,Fontforgeを使って自力で2バイトフォントに直しました.正確に言えば「正しくカタカナの位置にグリフを置き直した」って感じかな...凄く面倒臭い!フォントの出来がいいだけに,勿体無さが際立つね.何でこんな面倒臭い仕様で公開するんだろう?訳が分からないよ...まぁでもとにかく,面白いフォントをダウンロードできて嬉しいから,今後の創作の中でちょっとずつ使っていこうかな!でも俺の自作の「たばしけ」フォントと役割が重複する部分が大きいからあんまり使わなかったりして笑.
たばしけフォントについて詳しく書いた記事はこちら.ぜひ読んでね!