KVM スイッチで検討したい 5 条件

今回、僕が KVM スイッチに要求した仕様は以下の 5 点。そして、この記事でレビューする 3 機種とも、僕の要望をすべて同時には満たしてはくれませんでした😢 読者におかれましては、製品のネガティブチェックとしてこの記事をご活用ください…!
- 本体) USB バスパワーで駆動すること
- 本体) USB 3.0 入力と PC 出力を 2 つ以上持つこと
- USB) ホットキー機能 (キーボードで出力先を切り替える) に対応すること
- USB) Logicool Unifying Receriver でキーボードとマウスを使用できること
- 映像) 映像転送は 4K / 60 fps に対応すること
1. USB バスパワーで駆動すること
ただでさえ厄介なパソコン周りのケーブル取り回し問題を複雑化してしまうので、電源を別途供給しないと動作しない製品は望ましくない。Enbuer 製の型番不明の商品 (ASIN は B09LCHXVCM) は USB バスパワーで駆動してくれなくて、付属の電源ケーブルで給電してやる必要があって不便だった。

2. USB 3.0 ポートを搭載すること
現代的な普通の USB 機器を使うなら、USB 3.0 の高速なデータ速度は不可欠と言っていい。例えば サンワダイレクト製の 400-SW032 はとにかく USB のデータレートが低く、とても使い物にならない😔 実際のデータレートの測定はしてないけど、使ってる 1080p 60 fps 対応のウェブカム eMeet C960 が帯域の狭さを検出して自動的に解像度が 480p に絞られてしまった。

会議で使うウェブカムを切り替えるなら、USB 3.0 のデータ転送速度は購入前によく検討しよう。安易に日本製は高品質… と期待しても、ちゃっちくて低品質な物を掴まされるよ😢 上述の 400-SW032 は、製品ジャンルとしては KVM スイッチではなく USB スイッチだね。
3. ホットキー機能
キーボードからのホットキー操作で、入力先の機器を切り替えられる機能は価値が高い。例えば KCEVE 製の KC-KVM401KK01 は Ctrl > Ctrl > 1 と入力して PC 1 へ、Ctrl > Ctrl > 2 と入力して PC 2 へ入力先を切り替えることができる。ところでこのメーカーは何と発音するんだろう?ケイシーヴ?

4. Logicool Unifying レシーバー
Logicool Unifying レシーバーでマウスとキーボードをまとめてる場合、KVM スイッチの選択は急に難しくなる。ホットキー対応の機種にあるキーボード専用の USB ポートに Unifying レシーバーを挿すと、不思議な誤作動が発生する。マウスを少し動かしただけで勝手に Alt 押下の判定が出たり Enter 押下の判定が出たりする!

誤作動されては全く使用に耐えないので、Unifying レシーバーが正しく動作する機種が必要だ。原因は「キーボード入力端子が入力信号を全てキーボード由来として処理するから」と想像してる。Logicool の Unifying Receiver はマウス操作の入力信号も受信していて、実際に先述の KCEVE の KVM スイッチでは変な挙動が起きた。
5. 4k 60 fps を転送
使ってるモニタの解像度とリフレッシュレートを活かせる映像伝送機能は、当然あったほうが良い。4k 60 fps 対応のモニタを使ってるなら、KVM スイッチに搭載の HDMI がそれをサポートしてる必要がある。僕が試した Enbuer と KCEVE の両機種で、4k 60 fps 映像伝送はサポートされてた。

これら 5 つの条件の当否を検証して、最適な KVM スイッチを選択しよう。僕が試した 3 機種の対応状況をまとめた絵を上に載せました。✅ と ❌ の欄は、左から「バスパワー」「USB 3.0」「ホットキー」「Unifying レシーバ」「4k 60 fps」の対応状況を表示してる。
購入の経緯
買い揃えたお気に入りの周辺機器を 2 台の PC で共有するべく、KVM スイッチ (Wikipedia) の購入を考えた。というのも、最近パソコンが 1 台増えてしまったのです。僕が通常パソコンで遊ぶときには、以下に列挙するの周辺機器を使ってる。既存の資産を活用できれば、今までのパソコンと同じ快適さで新パソコンでも作業ができるよね。
モノ | 製造者 | 型番 | 備考 |
---|---|---|---|
4k 27 型モニタ | I-O Data | LCD-M4K282XB | |
モニタアーム | Ergotron | 45-241-224 | |
無線キーボード | Logicool | K295 | ブログ – Unifying 受信機 |
無線マウス | Logicool | M325tPB | ブログ – Unifying 受信機 |
スピーカー | BOSE | Companion2 Series III | ブログ – 2014 年🤯 |
ウェブカム | eMeet | C960 | ブログ |
ちなみに、最近使い始めたパソコンというのは Macbook Pro (2020)。M1 チップ搭載の Mac ということで楽しんで使ってるけど、実際の作業で「これは快適!」と実感することは少ないかも。M1 じゃない Mac 使ってないから、比較のしようがない笑。普段はマウスコンピュータで 2016 年に買った LM-iG430XN4-SH2 というマシンに Ubuntu を入れて使ってます。
「KVM スイッチ」という機材ジャンル名、知ってた?
購入を考え始めた当初は、この機能を提供する機材に「KVM スイッチ」と言う名前が付いてることを知らなくて、検索は的を得てなかった。Amazon でいろんな「USB HDMI 分配」とか、そんなキーワードで検索している内に、「あれ、このジャンルの製品は KVM スイッチという名前なのでは?」と途中で気づいて知ったのでした。
KVM スイッチは一見して入出力がたくさんあって複雑だけど、使い方は簡単。機械に USB 機器 (主にマウスとキーボード) を繋げると、設定に応じてその入力をパソコン A と B に出し分けてくれる。基本的には、1 組のマウスとキーボードを 2 台のパソコンで共有して使うときに役に立つ機械だ。USB の抜き差しを不要にしてくれるからね。
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